国内コロナ感染拡大は政府の戦略ミス

 台湾やニュージーランドといった島国が新型コロナの抑え込みに成功する一方で、日本は現在第四波の真っただ中にいる。中国、ベトナム、韓国といった東アジア諸国に比べて単位人口当たりの感染者、死者は多く、政府の感染抑制対策に問題が有ったと思われる。当方が問題と思うのは、厚労省がPCR検査を抑制した事だ。

 東京新聞記事(2020/10/11) 「PCRが受けられない」訴えの裏で… 厚労省は抑制に奔走していた

 厚労省はPCR検査は誤判定が出易いといった理由をつけ、陽性者が多く出ると医療崩壊を招くとして、37.5度で四日以上といった条件を満たさなければPCR検査を受けられないようにしてきた。しかしダイヤモンドプリンセス号の時に判ったように、無症状の陽性者が多く出るのが新型コロナの特徴だ。PCR検査を抑制した事で、無症状の感染者を取りこぼし、この方々から市中感染を広げた可能性が高い。

 昨日の三回目の緊急事態宣言を延長する件の会見で尾身茂新型コロナウイルス感染症対策分科会会長は「軽症状者を検査し、感染が確認されればその周辺の無症状者がいっぱいいますよね。その周辺の無症状者に広範なPCR検査をぜひやっていただき、そのことによって大きなクラスターを防ぐことができると思いますので、ぜひこれを徹底的にやっていただきたいと思います。」と言っていた(下の要約4のP2)。何を今更と感じた方は多いと思う。 

 延長決定記者会見産経要約(2021/05/07) 1 2 3 4 5 6

 当方のTwitterのつぶやきをここから遡ってみて見て欲しい。昨年の3月26日に「膨大検査で感染者を割り出して」と呟いている。その当時から、Gotoトラベルとかアベノマスクに税金を使うのではなく、広範なPCR検査をやる体制整備に使って市中の感染者を拾い出していたら、多分東アジアの他国並みに低い感染率に抑えられていたはずだ。遅過ぎるとは言え、政府は昨夜の尾身氏の発言に従い広範なPCR検査を行える体制をすぐに整えるべきだ。

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